六軒島戦隊 うみねこセブン番外編

  〜蒼き戦士グレーテル物語〜


 第三章 命を救うための戦い、対決氷の仮面女

 まったくどういうつもりなのだろうと言いたくなる、兄戦人達が煉獄七姉妹のルシファーを倒したのはいい、しかし戦人達はルシファーを殺すのでなく保護したという。
 しかも拷問でもしてアジトの場所を吐かせるとかならまだしもそんなつもりはさらさらないようだ、ファントムを倒すために未来からやって来た彼女にしてみればこれでは流石に呆れたくもなる。
 「……それはいいですからちゃっちゃと朝食食べちゃってくださいやお嬢、俺もさっさと洗い物をすませて金蔵さんとこへいかなきゃなんないんですから……」
 「天草のごはんは美味しいんだから残しちゃだめだよ〜♪」
 縁寿の料理の腕が壊滅的なため炊事は必然と天草の仕事になっていた。
 「……はいはい、分ってるわよ天草にエター……ナぁぁぁああああああああああっっっ!!!?」
 いつの間にかそこにいたのはこの前出会ったちっこい魔女だった、思わず叫んでしまう縁寿に天草は不思議そうな顔をしていた。
 「?……エターナってお嬢が言っていた? でもどこにいるんですかい?」
 「え!?」
 「あ〜、あたしの姿は普通の人間には見えないからね〜♪」
 そう言いながら縁寿の前の食器からちゃっかりおかずを奪っていくエターナだった。 縁寿は唖然としながらも今この場にそのエターナがいることを説明した、天草も驚きはしたものの縁寿の話はあっさりと信じる。
 「……で、そのエターナちゃんが何だってここに?」
 「ん? 何となく縁寿の様子が気になってね〜、様子を見に来たんだ。 あたしって優しいからね〜♪」
 だからと言って不法侵入したあげく人様の朝食を盗らんでもと思う縁寿と天草。 ちなみに天草の言うことはエターナにも聞こえるがその逆は出来ないため縁寿がエターナの言葉を天草に通訳?している。
 「……んしょっと…それじゃごちそうさま、あたしはこれから行くとこがあるから帰るね〜」
 「行くところ?」
 「うん、ゴートがね大惨寺ってとこにマジョッカ―だかなんだかの残党が集結しているって言ってやっつけに行っちゃたのよ、ゴートは大丈夫だって言ってたけどやっぱ心配だから行ってくるわ」


 大惨寺は山中にある今は誰もいない無人の古い寺である、そこを拠点に残党を集結させているのは元マジョッカ―の魔術師ケンビである。 その情報はファントムのロノウェとワルギリアにももたらされていた。
 「……元マジョッカ―の魔術師ケンビ卿ですか、またやっかいな……」
 ワルギリアは疲れた表情で言う、マジョッカ―も人間を敵とする勢力であるがそのあまりの非道さゆえにその残党とも単純に敵の敵は味方とはいかないのがファントムの事情だ。
 「……ルシファーがやられアスモデウスが出撃中、残りの七姉妹もルシファーの件での動揺があり今は向かわせられませんな?」
 「ガァプも留守でエヴァは……余計話をややこしくしそうですね、こちらとしてはなるべく穏便にすなせたいところですし……」
 ファントムとしては彼らに軽はずみな行動を慎んでもらえばいい、そう説得に向かわせるための要員がいないものかと頭をひねりある人物に頼むしかないと結論を出した。

 
 「てりゃぁぁぁあああああああああっっっ!!!!!」
 ゴートのキックが立ちふさがる黒山羊達を粉砕していく、その瞳に同族を倒すということに対する躊躇いはない。
 「悪に操られし憐れな山羊達よ! 我がキックこそ愛の制裁と知れっっっ!!!!」
 「その言い方、相変わらずだなゴート!!」
 「む? 悪魔(デーモン)コグレかっ!!?」
 ゴートの頭上からコウモリの様な羽を持った悪魔が飛来して来た、しかしその鋭い爪がゴートを襲う前に眩しい閃光がコグレを包む。
 「へ?……な……うがぁぁぁああああああああああっっっ!!!!?」
 「これは【スター・バスター】!? エターナか!?」
 「ありゃ? 外れちゃった……けど当ったからいいか〜♪」
  説明するとエターナは【スター・バスター】でゴートの前方の黒山羊を狙っていて、悪魔コグレの存在にはカケラも気がついてなかったからこう変なセリフになる。 
 驚くゴートの元へさらにグレーテルも【天使の双刃】を展開し駆け付けると黒山羊達を相手にブレードを振う。 しかもどこからか蒼いビームがグレーテルを援護するように撃ち込まれるのは天草の【スナイパー・イーグル】だ。 
 「エターナ、危険だと言っただろう!? それにグレーテルも何故来たのだ!?」
 「あのね! 友達を心配して何が悪いのよ!!?」 
 「……あたしは借りを返しに来ただけよ! どのみち人間に危害を加えようとする連中は放ってはおかないけどさ!!!」
 そう言い合ってる間にもグレーテルとゴートの攻撃で黒山羊や悪魔達はどんどん数を減らしていく。
 「……にしてもこの数…よ〜し! 【エターナビック……」
 「待て!! 【エターナ・ビックバン】はいかん!! 私やグレーテルもまとめてふっとぶぞ!!?」
 「ちょ……何よそれ!!?」
 使えば数十メートルのクレーターを作ってしまうその魔法の使用をゴートは慌てて制止する。 エターナはノーコンで力の加減が大雑把すぎるのにとにかく強力な魔法での一撃必殺を好む、場合によっては敵以上に味方のエターナに注意しなければいけないのがエターナのいる戦闘だ。
 仕方ないのでエターナは自分の身体程もある【永遠の音金槌(エターナル・ピコハン)】を振り回し山羊達をやっつけることにする。 叩くたびにピコっ♪という緊張感のない音が戦場に響く。
 「おのれまたしても貴様かぁぁぁあああああゴートぉぉぉおおおおおおおおおおおっっっ!!!!!」
 戦力の九割が消失した時よやくケンビ卿が出撃して来た、怒りにまかせてケーンを振るう。
 「【バースト・フレア】!!!」
 「な…きゃぁぁあああああっ!?」
 「ぐっ!!?」
 真っ赤な光がグレーテルとゴートの間近で炸裂し二人を弾き跳ばす。
 「ゴート! 縁寿! やったわね! 新魔法【正座をした時の足の痺れが全身に起こる魔法】!!!!」
 「あがぁぁあああああああああああっっっ!!!!?」
 何か間抜けな魔法だが食らった当人にとっては洒落にならなかった、全身を襲う激しい痺れにとてもではないがケンビには情けない声を出し反撃どころか動く事すら出来ない。
 「む!? 今だっ!!!」
 ゴートは一気に地を蹴るとダッシュする、それはまさに音速と言う勢いで加速し一瞬にしケンビの眼前に迫る。
 「一撃粉砕!!! 必殺【ダイナミック・ランナーキック】っっっ!!!!!!」
 「ちょ…嘘…やめ……うぎゃぁぁぁあああああああああああっっっ!!!!!?」
 加速の勢いだけでなくありったけの魔力をのせたゴート渾身の一撃を受けた魔術師ケンビ卿は絶叫と共に光の粒子のようになるとそのまま消滅していくのだった……


 「……どういうこと?」
 仮面を付けた女は大惨寺の屋根の上で呟く。ワルギリアからの依頼を受け大惨寺に到着してみれば交渉相手はすでに壊滅した後、しかもそれをやったのは黒山羊とヘンテコな幼女、それに蒼いバトルスーツを装備した少女のようだ。
 「あの蒼いスーツ、まさか……ね?」
 しかしすぐにその疑念を振り払う、そんなことがあるはずもない。 とにかく手ぶらで帰るわけにはいかない、おそらくファントムの敵であろう一団を始末するべきだと彼女は判断した。 自分が相応の戦果させあげればその分大事な娘達に危害が及ぶ可能性が減る、やるしかない。
 仮面の女はゆっくりとその右腕を掲げた……


 グレーテルには何が起こったのかすぐには理解出来なかった、しかし急激に気温が下がってきたと思った周囲にあるものが凍りつきだす、そしてエターナとゴートまでもが氷漬けになりその光景を以前見た事を思い出す。
 「……まさか!?」
 「……私の能力で凍らない? まさか本当に……」
 グレーテルの前に舞い降りる仮面の女、対峙するのは初めてのはずなのに何故か良く知ってるような気がする。 そしてそれは仮面の女も同様であった。
 理屈ではない本能的な何かが共鳴するようなそんな感覚だ。
 「……ん? どうやらこの二人はまだ生きてるようね? 人間と違ってしぶとい生命力ね、まあ、時間の問題でしょうがね?」
 「生きてる!?」
 目の前の女はかつて戦人を殺しかけた相手でファントムである、当然倒すべき相手だ。 しかし今は何故かそれよりエターナとゴートを助けなければという思いが湧いてくる。
 ファントムでないとはいえ幻想の存在である、どうしてそれを助けたいと思うのかは分らないが今はそんなことはどうでもいいと思う。 
「……なら速攻で決めてあげるわ、【天使の双刃】っ!!!!」
 「やれるもんならやってみなさいお嬢ちゃん!!」





六軒島戦隊 うみねこセブン番外編

  〜蒼き戦士グレーテル物語〜


 第三章 命を救うための戦い、対決氷の仮面女

 援護狙撃のため寺から離れた場所にいた天草はかろうじて冷気による攻撃は免れた、しかしそのことを喜ぶ気にはなれなかった。 すでに【スナイパー・イーグル】のエネルギー残量はゼロでグレーテルに対し援護をすることが出来ない状況だったからだ。
 「……お嬢はあの女と戦う気か!?」
 


 グレーテルはバトルスーツにより凍結を免れたものの急激に下がった外気は徐々に彼女の体力を奪っている、それにエターナやゴートのことを考えれば速攻で決着をつけねばならないと判断した。
 「たぁぁぁああああああああああっっっ!!!!!」
 【天使の双刃】を十字に構え突貫する、しかしそれは迂闊過ぎた、仮面の女は【アイシクル・ランス】でグレーテルを迎撃に出た。 先端の鋭くとがった氷の槍をグレーテルは何とか回避し一旦後退した。
 「そんな直線的な突撃がこの私に通用すると思って?」
 「だったら【天使の飛翔刃(エンジェリック・フライブレード)】!!!!」
 回転しながら飛翔する白いブレードを女はひらりと回避してみせる、これには縁寿も驚く。
 「……間合いが甘いわ! 飛び道具はもっと有効に使うのね?」
 「……こいつっ!!!?」
 赤の他人のはずなのに自分の親に指摘されているようでそれがグレーテルの癇に障った、そして仮面の女もまた奇妙な感覚を覚えていた。
 (……この子の攻撃が何故か読める…?……どういうことかしら?)
 初めて会ったはずなのにまるで以前からこの蒼い戦士を見てきたような気がするのだ。
 「エターナとゴート……二人は絶対に死なせないわっ!!!」
 叫びながら地を蹴るグレーテル、単調であろうと今のグレーテルにはこれしかなかった。 しかし時間がないという焦りが攻撃を余計に単調にしていた。
 「何故? 見たところ貴女は私達を討つ者……その貴女が我らと敵対してる者とはいえ幻想の存在を助けるのかしら?」
 そう言いながら【アイシクル・ブレード】を出現させ【天使の双刃】を受け止める。
 「……エターナはいい子よ! それにあの子には大事な家族がいるっ!! そしてゴートはその友人、悪い奴なはずはないわっ!!!」
 「何よその変な理屈っ!?」
 それは自分への言い訳に近い、グレーテル自身もどうしてそう思うのかははっきりとは分らない。 しかし死して失われた存在は二度と戻らないことを彼女は嫌と言うほど理解している、だからこそこの二人を失いたくないという衝動に駆られている。
 「だいたい敵とは言え二人はあんた達の同族でしょうにっ!!! それをあっさり殺そうとするってどういうことよっ!!!?」
 「……障害は速やかに排除する! 敵は所詮敵と言う事よ!!」
 「何て冷酷な奴なのっ!!!!」
 グレーテルはいっそう力を込めてブレードを打ち込んでいく、敵であるというだけで躊躇いもなく命を奪うという行為に怒りを覚えた。 しかしすぐにそれがこれまでの自分と同じであると気がついてしまう。 
 「私には守りたい家族がいるのよ! そのためなら鬼でも悪魔にでもなってあげるわっ!!!!」
 「……!!!?」
 守りたい家族と言う言葉にグレーテルはぎょっとなった、これまで敵が自分と同じことを考えていると想像したことはない。 その一瞬の動揺を女は見逃さず一気に攻勢に転じてきた。
 「あの人に裏切り者と言われようとも……あの子に恐ろしい母と思われようとも……私はその覚悟はあるわっ!!!」
 【アイシクル・ブレード】がグレーテルの心臓を貫きそうになる。 だがその寸前に飛来した蒼いビームが氷の刃は音を立てて砕けた。
 「「……!!!!?」」
 女は反射的に後退し間合いをとると周囲を索敵する、だが次の瞬間には【天使の双刃】の白い刃がその首筋に突き立てらていた。
 「……何故殺さないの?」
 仮面の女の問いかけはグレーテル自身の疑問だった、その首を斬り裂こうと振ったブレードを何故かその寸前で止めてしまったのだから。 そしてこんな問いかけまでしてしまう。
 「……あんたの家族って……?」
 「……?…夫と小さな娘……そして大きな、でもまだまだ子供な男の子……それがどうしたのかしら?」
 いったい何を言ってるのだろうと自分でも思う、こいつは敵で倒さなくてはまた戦人達が命の危険にさらされるかも知れないのにグレーテルはあと数センチの距離まで迫ったその首を斬り裂けないでいた。
 「……消えなさい! エターナとゴートを助けてここから消えてっ!!」
 かろうじて出来たのはそう絶叫することだけだ……。


   
 「……あんたはいったい?」
 油断なく【スナイパー・イーグル】のスコープを覗きながらもそう問う、天草の前に突然現れた女性があっと言う間に【スナイパー・イーグル】のエネルギーをチャージしてみせたのだから驚くのは当然だ。
 「……復讐のために我が子達を見捨てた……愚かな母親ですよ」

 
 最近溜息ばかり吐いているなとワルギリアは思った。
 仮面の女の報告ではマジョッカ―の残党は接触前に壊滅し、さらにその場であのグレーテルやゴートと戦闘になったと言う。
 「……どう思いますロノウェ?」
 「……グレーテルとゴートが手を組んだやも知れませんな、しかしゴートはこれまでファントムに積極的な介入はなかったはず……そのゴートとファントムを目の敵にしているグレーテルが手を組むというのも妙ではありますね?」
 少し考えて答えるロノウェ、ワルギリアは成程と頷く。
 「どっちにしろ問題はエターナですね、まったく困った子です……」
 ワルギリアとしてはリリーの知り合いであるエターナに危害を加えることでリリーを敵に回すのは避けたいと思っている、しかしリリーが手を焼く程の気まぐれ猫でありながら真っ直ぐな性格で友達は決して裏切らないというエターナがゴートやグレーテルと行動を共にするとなると今後敵対は避けられないと思えた。
 (……誰であれ敵であればすべて倒す……そう出来れば苦労しないのですがね、ワルギリア様も…そして私も……)
 ワルギリアの内心を知ってか知らずかそう思うロノウェだった。 

 
 戦闘後無事助け出されたエターナとゴートはひとまず縁寿の家で休ませてもらうことになった、そこで天草の作った夕食をごちそうになる事になった。
 「おかわり頂戴〜〜♪」
 そう言ってエターナがお茶碗を差し出す、それを一旦縁寿が受け取って天草に渡すのはエターナが身につけたり手に持ったりしたものもその間は普通の人間に見えなくなってしまうからだ。しかしながらその食欲もだが死にかけたと言うのにこのあっけらかんという様子に流石の縁寿も呆れてしまった。
 (……とにかくエターナ、これで分っただろう? 私といるとどんな危険な目にあうか分らんのだ)
 「ん? 大丈夫だって〜♪ 今回だって何とかなったじゃん?」
 変身を解いたゴートはしゃべれないのだがエターナは腕にはめた【永遠の腕輪(エターナル・ブレスレット)】の能力で会話が出来る。 そのため一部には姿が見えなかったり言葉分らなかったりという奇妙な食卓となっていた。
 「ねえ、エターナはどうしてゴートを助けるの? 貴女だって魔女なんだしファントムの味方をしようとか思わないの?」
 その縁寿の質問にエターナはう〜ん?と考え込む。
 「まあ、魔女だって悪い奴は悪い奴だしね〜、リリーやリムはそういう奴らを懲らしめる仕事をしてるし」
 エターナは魔女でありながら魔女とか人間とかいうことをあまり意識していないようだった、悪い奴や嫌いな奴ならぶっとばし、好きになったら誰とでも友達にあるのがこのエターナなのだ。
 子供らしい単純明快な理屈だがそれを笑う気に縁寿はならなかった。
 (……ま、魔女にも人間にも良い奴と悪い奴がいるだけってことかしらね?)
 完全ではないが頭の中でもやもやしていたものが少し晴れた気がする縁寿だった。


 薄暗い部屋の中、一人でウッドチェアに座っている魔女がいた。 その魔女の背後に黒いローブの男が立っている。
 「……時間泥棒の魔女エターナか、またやっかいな者の介入があったものだな?」
 「……ん? そうか? 私はこれで少しは面白くなったと思うがのぉ? 第一リリーとリムのこちらへの介入はあるまい、エターナ一人くらいどうということもなかろう」
 「お前も知ってるはずだ『エターナ・ストーリー』のカケラを……」
 魔女は頷く。 本来であれば打倒されていた”神を目指す悪の魔女”との戦いの中エターナはその魔女の心すら動かし宿敵であったリリーとすら和解させるきっかけとなった小さな魔女、その背後にはエターナルという魔女の書いたシナリオがあったとは言え大したものだと思っている。
 「ま、何かあればベルンカステルとラムダデルタが何とかしようぞ。 年寄りはただそれを眺めているのみよ」
 「……呑気なものだな、流石は観劇の魔女フェザリーヌ・アウグストゥス・アウローラと言ったところか……お前が我が主に手を貸すのは所詮退屈しのぎということだったな」
 大きく溜息を吐くと男はフェザリーヌに背を向け立ち去ろうとする、それをフェザリーヌは呼びとめた。
 「お主はこれからどうする気だ、ヘンゼル?」
 「……右代宮縁寿はもう十分役目を果たした、そして万が一ファントムとセブンが和解でもされれば我が主の目的の障害となる」
 それだけ言うと今度こそ男――ヘンゼルは立ち去って行った。 残されたフェザリーヌはくっくっくっくっと愉快そうな笑いをもらす。
 「ヘンゼルとグレーテルの対決か……どんな喜劇となるか、それとも悲劇ちなるか……面白い事になりそうよ。 ふっふっふっふっふ……」


第三章 終


 ※縁寿を助けた魔女:時間泥棒の魔女SS『エターナ・ストーリー』内設定のエターナと刻夢の母親。 夫を殺された復讐を果たすための復讐に娘達を巻き込まないよう二人を残し姿をくらませた。

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