その日の夜、雪が降っている遊園地中をルシファーは、プレゼント箱を持って、走っていた。
この時のルシファーの衣装は、七杭の衣装ではなく、紅いワンピースに、白いコートを羽織っていた。
「戦人!!どこなの!!!いたら、返事してよ!!!」
ルシファーは、遊園地中を走って、走って、走りまくった・・。
途中、何度、人が彼女を助けようとしたかも覚えてない・・・。
ただ、彼女は、戦人に思いを伝えなければならなかった。

『好きって、言われたから返事・・。返さないと・・。』


そのきっかけは、戦人と一騎打ちをした後だった・・。
それは、雨の中で、互いに決着が着いた後だった・・・。

「止めを刺しなさいよ・・・。」
「ダメだぜ。全然ダメだ!!」
「なんでよ!!!」
戦人の手には、銃があったが、言った・・。
「俺は、赤き真実で言うぜ。『今、俺の目の前に居るルシファーは、今までのルシファーじゃない。新しいルシファーだ。だから、俺は、止めを刺さない。』」
「甘すぎよ!!!私にだって!!人権はある!自由はある!選ぶ権利もある!自分の最後ぐらい、選ばせてよ!!」
ルシファーの眼には涙が溜まっていた・・。
「あれ、なんでだろ・・。なんで、涙なんか、家具の私に涙を流す権利はないはずなのに・・。」
「・・。赤き真実で言うぜ。『俺は、ルシファーが好きだ!!だから、俺は、お前に止めを刺さないし、お前に尋問をかけたりしない!!』だから、安心して良いんだ!」
「・・・・・。」
ルシファーの頬が赤く染まり、そして・・。
『バタッ。』
茹でダコ状態になってルシファーは、気絶してしまった・・・。
「おーーい。ルシファー!?起きろよ!!たくっ・・。しょうがないやつだから・・。」
そう言うと戦人は、銃を納め、ルシファーをお姫様だっこさせて、GO田のマジカルレストランに運んだのだった・・。


それから、約3週間後。
マジカルレストランのバイトさんとして、働いていたルシファーに好機が訪れた・・。
なんと、戦人から手紙が来たのだ!!しかも、雪まつりデートのお誘いが・・。
興奮したルシファーは、すぐさま仕事を抜け出し、会場へ走り、途中、プレゼントとして、駄菓子屋で、金平糖を買ったのだった・・。


その頃、会場では・・。

「ランタン!!!準備は良い?」
「うん・・。お兄ちゃん。」
そう、ジャック兄妹(人間姿)が言うと、静かに氷と熱が出てきた。
「凍てつく氷よ!!空に吹雪を!!!」
「燃えつく熱よ!!空に灼熱を!!!」
そう言うと、空に吹雪と灼熱が出てきて言った・・。
「「アイスファイア!!」」
二人の放った吹雪と灼熱から、粉雪がたくさん作られていた。
その情景を静かに見つめる戦士がいた・・。
「きれいだな・・。」
ちなみにこの日にセブンとしての出動はあったのだが皆がうみねこ学園に行って、戦人だけは、嫌気が出たので、途中で抜け出し、遊園地へ行った。
「・・・。黙って抜け出してみんな、ごめんな。」
あまりにも嫌過ぎる日常に戦人自身は飽き飽きしていたのだった・・。



その頃、ルシファーは・・。

「ベアトリーチェ様!!・・。じゃない?」
遊園地にベアトとそっくりの女性がいた・・。
ただ、違ったのは、服と髪が長くなっていたことだけだった・・。
「妾は、ベアトリーチェとは、違う存在よ。いわゆる人違いだ。」
「でも・・・。」
「はぁ。そなたの探し求める男は、この先に居る・・。早く行くが良い。」
「ありがとうございました。えーと、名前を教えることは・・。」
「出来ぬ。妾のことなど忘れて行くがよい。」
そう言われると、ルシファーは、走って去っていた・・。
そして、ベアトリーチェ似の女性は言った。
「・・。妾は、ベアトリーチェではあるが、ベアトリーチェではないのだ、ルシファーよ。覚えておくがよい・・。」
そう言うと、静かにその女性も雪と共に去って行った・・。



「戦人!!!」
「ルシファー・・。」
二人は、ようやく逢えた・・。そして・・。
「はい、プレゼント。」
それを渡した後。戦人は、言った。
「開けても良いか?」
「はい。」
開けるとそこには、大量の金平糖が入った大きなビンがあった・・。
「うわ・・・。すごいなぁ・・。食べて良いか?」
「待って。」
そう言うと・・。
「この前の返事してなかったね・・。」
静かに勇気を出して、ルシファーは、言った・・。
「私も貴方の事が大好きです。」
ルシファーは、最高の笑顔でそれを言ったことを見ていた。ジャック兄妹は。


「お二人に最高の贈り物をあげます。」
「私・・。たちからのプレゼント!!」
「「ファイア!!スノー!!」」
すると、空から焔を身にまとった雪が降って来た・・。
「げっ・・。焔!?」
「違うわ、戦人、これは、ジャックたちの贈り物。ジャックとの友好の証よ。」
「そうなのか・・。それにしても熱くないんだな・・。」
「えぇ。」

戦人とルシファーは、静かな雪空を眺めながら、その日の夜を楽しく過ごしたのだった・・。


『直、この話は、別のカケラの話です!!!』

inserted by FC2 system