『今回予告』

えんじぇだよ!!えんじぇのでばんって、まだ・・。3わと10わしかないよ・・。
なんか、いつのまに、20わも、こえちゃったし・・。このまま、でばんがないのは、つらいよ。

だから・・。えんじぇは、やるの!!おにいちゃんをたすけるために!!


てなわけで、グレーテルよ。
なんか・・。いきなり、21話目の主役をやることになったわ。
おまけに・・・。なんで、こんな話なわけ!?


うみねこセブン21話 二人の緑寿と家族の絆


おにいちゃん、えんじぇは・・。わるくないから!!!

そうよ、やっと・・。私の出番が来たのだから・・。




きょうは、おにいちゃんといっしょにこんびにというたてものにいって、アイスクリームをかいにいきます。

「緑寿。ここのコンビニに売っているアイスは、なぁ・・。種類が豊富なんだ!!」
「ホント!?えんじぇ!アイスだいすき!!!」


ガラガラ

「いらっしゃいませ!!!」
「いらっしゃい」

レジにいたのは、ながいちゃいろのかみのおんなのこと・・。

「え、えんじぇ。そ、そっくり!?」
「!!」

つい、めがあってしまい。えんじぇは、おどろいたの・・。

「どうした?緑寿?うん?」
「お兄ちゃん・・。

おにいちゃんは、レジをみたあと、てきとうに、アイスを4つカゴに入れて・・。

「・・。1000円からで頼む」

そういって、おさいふから、1000えんさつをだして・・。

「後、400円。足りないわ」
「げぇ!マジかよ」
「えぇ・・。今月から、34アイスは、一個当たり、350円に増加したの」
「ちぇ、分かったよ」
「ほら」

そう言って、500えんだまをだして・・。

「レシート要る?」
「要らねぇぜ」
「そう」

そういったあと、えんじぇたちは、そとにでたの・・。

ただ、おにいちゃんがくらいかおをしていたけどね。


【オープニング】


ここは、数多くの財閥が所有する都内有数のビル街である。

その中に、ひっそりとある、昔ならではの旅館

須磨寺旅館があった。


その中の松の館に、一人の女が居た。

須磨寺霞。またの名を、嫉妬の炎使い カスミンである。

「はぁ・・。退屈ね・・。」

ちなみに言うが、カスミンは、ファントムの幹部・・。ただし、仮面の女と、やや下のレベル

「悪義梨亞から商談の連絡も最近ないですし・・。」

ここ最近、霞は・・。退屈をしていた。

「少し、遊んでやりますか・・。」




その頃・・。

バンッ!!!

「か、カスミンが・・。独自に行動を起こした。ですって!?」
「いかがしますか?マダム」

ワルギリアが机を叩く音が聴こえ、正直言うと・・。ロノウェも動揺を起こしていた。

ここ最近、ファントムは、本国とセブンの事で、精一杯。

その為・・。


自分勝手に動く事が起きるのは、普通だった。


「――― ガァプ!!大至急!!『魔造怪人 モルモット』の発射用意を!!後、念の為に、仮面の女に連絡を!!」
「リーア!!いくらなんでも、モルモットは・・。まだ、テスト段階だし、仮面の女と連絡は・・・。」

ガァプが現れて、注意を出しても・・。ワルギリアは、無視をした。

「――― 良いから!!速く!!なら、責めて・・。モルモットの発射用意を!!」
「わ、分かったわよ」

事を一刻を争う。

それでも・・。ワルギリアは、唯、今の現状を考えるしかなかった。




「グレーテル・・。来たか・・。」

紅い髪に、ピンクのボンボンを二つ付けた女性・・。

7人目の戦士 うみねこブルーこと、右代宮緑寿 またの名をグレーテルが金蔵の前に現れたのは、うみねこセブンに仮の仲間になる、実に、二日前だった。

「えぇ。何の用?私は、ファントムを倒す事に忙しいのよ」

機嫌が悪いグレーテルは、金蔵の前でも、笑顔を見せる事はなかった。

「まず、これは・・。天草に渡してくれ。改良版 スナイパー・ライフル
以前と変わったのは、フルチャージ時の最大発射数が、15に増えた事。後は・・。フルチャージ完了まで、8時間に減った事か・・。」

金蔵は、そう言って、グレーテルにライフルを渡す。

組み立て式だが、スコープで視れる距離からして、800メートルまでの範囲が限界だろう・・。

「ありがとう・・。」
「それと・・。これは、相談なんだが・・。」
「??」

金蔵が次に言った言葉は・・。グレーテルをブチギレさせた・・。

「うみねこセブンと共に、闘わないか?


「誰が、あんなヤツと!!!帰るわ!!!」


バンッ!!!

扉を思いっきり、閉める音。

それを聞いて、金蔵は・・・。

「このままでは・・。うみねこセブンが・・。うみねこシックスになってしまう・・。」

それだけは、避けたい・・。と、願う金蔵だった。




走り去る中、留弗夫と少女は、見てしまった・・。

「緑寿??」
「このまえのおねえちゃん?」

グレーテルが走りゆく姿を・・。




「天草・・。起きてる?」
「起きてますよぉ・・・。寝ぼけていませんから」

ここは、高層ビル街に位置するMATTYAホテルの最上階 スイートルーム その部屋に・・。

寝惚けすぎている天草としっかり者のグレーテルは、仮眠をとっていた。

目的は・・。夜のパトロールに備えて・・。

「姿・・。見られたわ」
「!! だ、誰にですか!?」
「たぶん・・・。お父さんと・・。この世界の右代宮緑寿」
「はぁぃ!!??」

天草は、布団から飛びあがり、流石な事に驚きを隠せなかった・・。

「な、何やっちゃっているんですか!!お、俺達が未来から来た。と、バレたら・・。終わりなんですよ!!」
「――― 分かってるわよ」

そう言いながら、出撃の準備をしているグレーテルだった。




一方・・。

「えんじぇに・・。あのひとにていた・・。ひょっとしたら・・。また・・。あえるかもしれない・・。」

えんじぇは、ほんらい・・。おきてはいけないじかんに、いま、おきています・・・。

もくてきは・・。

ガララッ

おにいちゃんのねがお、かわいいです。

「ごめんね・・。おにいちゃん」

えんじぇは、りゅっくに、ありったけのおかしをいれて、コアをみぎてにつけたあと、てがみをかいて、いえをさることにしました。

「うーんと・・・。『さがさないでね。えんじぇは、だいじょうぶだから』よし」

キィィィ!!!

「ごめんね、おかあさん、おとうさん、おにいちゃん」

バタンッ!!!




翌日・・。

「うん?むにゃむにゃ・・。・・・!!」

翌日、戦人に思いがけない事態が発生した。

「俺のコアがない!!!!」





【アイキャッチ】





一方・・。

「はぁ、はぁ!!このちかくに・・。おねえちゃんが・・。」

えんじぇは、まよなかのまちをあるきつづけています!!

も、もくてきは・・。

「!! コアのひかりがつよくなった!!ってことは!!おねえちゃんが!!」


その一方で、グレーテルは・・。

「天草!!左方向に敵が行ったわ!!射撃許可を出すから、お願い!!」

グレーテルは、無線機から天草に指令を送りながら、目の前の敵を倒す事に必死だった。

今、出逢った怪人で、これで・・。10

異常な数だった。

「はぁ、はぁ・・。一人で7匹を倒すのは、骨が折れるわね」

けれど・・。

逃げない 隠れない 臆病にならない

それが・・。グレーテルの信念だった・・。


まだ、頭上に、二匹の敵

「――― 行くしかないわね」

両手から、双刃を出し、グレーテルは・・・。構えた。

「一撃で決めてやるわ。かかってきなさい!!!」

敵が襲撃する。

人型に似ているが、未来の敵ほど苦戦は、しなかった・・。

「――― ゴキブリなんか興味はないの。ムカデもだけどね・・。」


ザシュッ!!!!


敵を斬り裂く音、その音は、普通の人間が聞けば、殺人鬼のように思える音だった。


敵を斬り裂き、撃ち殺す。そんな事を今にも、言いそうな眼差しで、グレーテルは、言った。

「ハチなんかね・・。ティッシュを使うだけで殺せる。ムカデならば、ガムテープでね。
じゃあ・・。アンタ達は?あたしの白昼夢のような存在にすぎない!!!消えなさい!!ファントム!



次の瞬間、刃を敵に向けようとした時だった。



「やめてぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!」


「!!」

真夜中だから、人はいない。そう思っていたグレーテルにとって、初めての誤算だった。



グレーテル達がこの仕事上、深夜に行動をするのは、周りに人が居ない事。セブンが居ない事。そして、何より・・。犠牲者を生まない事だった。

なのに、今、この時点で・・。誤算が生んだ。

そう、目の前に居たのは・・。


12年前・・。あの日と同じ眼差しで現れた。この世界の右代宮緑寿・・。つまり、6歳緑寿だった。


「どうして、こんなことをするの!!!」
「こんな事をしないと、アンタ達が幸せにならないからよ」
「なら、どうして!!じぶんがしあわせになろうとかんがえないの!!」
「!! 私に・・。幸せになる権利なんて、ないのよ・・。」
「なら・・。なんで、ないているの!!!」
「泣いてなんかないわよ!!!」

逆ギレしながらも、えんじぇは、見ていた・・。

グレーテルの瞼には、涙が溢れていた。

今にも・・。流れてしまいそうな涙が・・。


「!! コアパワー・チェンジオン!!!チェンジブルー!!!」

一瞬、襲ってくる隙を見逃さず、えんじぇは、応戦した。

紅く光っていたコアが、蒼く染まる・・。

そして、手には、かつて・・。グレーテルも使っていた、おもちゃのハンマーがあった。

「おねえちゃんをまもるんだ!!!!」

蒼く光り、やがて・・。風がえんじぇの周りに集まる。

「はじめてつかうワザだから・・。いりょくは、ほしょうしないでね!!!」

そう警告した後、えんじぇは、ハンマーを持ち・・。敵にすかさず、ダイレクト・アタックをした。


「あおいろのかぜよ!!えんじぇのまわりにあつまって、てきを・・。いっそうしちゃえ!!!ブルー・ストーム!!!」

そう叫ぶと、どこからか、竜巻が現れ、敵を物凄い速さで・・。ドカンッ!!と言う音と同時に嵐が来た。

嵐は、いとも簡単に、人型の怪獣を飲み込んで行った・・。


「凄いわね・・。」
「はぁ、はぁ・・。えんじぇにだって・・。できることは、あるもん!!」

息切れしながら、えんじぇは、変身を解く・・。

だが・・。

「!!――― しぶといわね。【幻影の双刃】!! 一気に畳みかけるわよ!!」

たった一撃で、背後から迫る、敵を一掃した。

「おねえちゃん・・・。」
「・・・。」

グレーテルは、思ってしまう。

今、自分が・・。ここで、えんじぇを殺せば、その時点で、永久にこの世界に居られる。

でも・・。殺せば、両親や従兄弟組・・。果ては、右代宮家全員が哀しむ・・。それに・・。戦人は、恨むだろうから・・。殺す訳には、いかない。


「アンタ・・。家に何で居ないのよ」
「・・。おねえちゃんのことがきになったから、いえで、してきた・・。」
「はぁ!?」

6歳の緑寿・・。そして・・。18歳の緑寿・・。

二人が出逢った事は、後に・・。運命を感じた。




「お嬢。怪獣を全匹倒しましたぜ、どうします?」
『――― 天草、明日いえ、今日・・。もし・・。ヒマならば、デートに行かない?』
「デ、デートですか!?構いませんけど・・。どちらへ?」
『遊園地』

天草は、財布を慌てて、見る・・。

まだ、遊べるお金は、ある為・・・。

「良いですけど・・。どうして、いきなりですか?」
『たまたまよ』

そう言って、無線機の電源を切った天草は、内心、ホッとしていた。

やっと・・。仲間が出来る。と・・。

そう思いながら、天草は、ポケットから携帯電話を取り、ある人に連絡していた。

「天草です。例の魔銃のテスト運転の結果を言います」

そう言って、深呼吸してから、言った。

「結果は、良好でした。これなら、お嬢の背中を守る事は、出来なくても、時間稼ぎには、使えます。それと・・。」

頭をボリボリと掻きながら、天草は、言った。

「すいませんが・・。セブンには、言わないで下さいよ。緑寿さん・・。でしたっけ?あの子が、こっちに居ますので・・。それじゃ」

通話は、終わり、デートの約束をされ・・。

「デートか・・。俺も、お嬢に似合う男になれたかな・・」




で、翌日・・。

「うー・・。どうしたの?戦人・・。」
「―――― 俺のコアがないんだよ!!!朝から、何処をさがしても、見つからなくて・・。おまけに、緑寿も居ないんだ!!!」
「まだ、6歳だったよね・・。どうして、家出なんか・・。」
「緑寿・・。最近、応援ばっかりしていたからな、ひょっとしたら、ストレスが溜まっていたかもしれないな・・。」
「俺の・・・・。せいだ・・・。」

戦人は、頭を抱えながら・・。机に肘が付いてしまう・・。

「緑寿・・。何処に居るんだよ・・。」

そう思っていた時だった!!


パターン レッド!!ファントム!!うみねこセブン!至急、Ushiromiya Fantasylandのレインボーステーションにある、マッハボートへ向かって下さい


「「「「「「!!」」」」」」

出動命令が出たのは、良いが・・。戦人が変身出来ない・・。

つまり、残りの5人でやらなくては・・。ならなかった。

「すまねぇな・・。みんな・・。」
「良いんだよ。それよりも、早く、緑寿ちゃんを見つけて!!」
「おう!皆・・・。すまねぇ!!」

譲治は、深く、深呼吸をした後、全員に言った。

「戦人くんが居ないから・・。って、弱気になったら、ダメだよ。さっ、行くよ!!」
「「「「了解!」」」」

そう言って、変身をする、戦人以外のうみねこセブンだった。




一方で・・。

「お嬢、ファントムが来ました」
「来たのね・・。何処に現れたの?」
「マッハボート、と言う場所です」
「了解。アンタも・・。行くわよね?」
「うん!」

カフェで、お茶を楽しんでいた3人は、ファントム襲撃を受け、すぐさま、ダブル緑寿は、変身を。天草は、援護射撃の用意を始めた。

「――― デート・・。途中で終わったじゃない!!!!許さないわよ。ファントム!!!」
「お、おねえちゃん・・・。おこっちゃ、ダメだよ」
「行くわよ。えーと・・。なんて、呼んだら良いのよ・・。」
「うーん・・。あっ!えんじぇでいいよ!!でも、セブンのときは、ちびブルーで!」
「分かったわ・・。行くわよ、えんじぇ!」
「うん!!」

「「コアパワー・チェンジオン!チェンジブルー!!」」

蒼い光が二人に舞い、バトルスーツをすんなり、着こなす。

「お嬢。こっちは、OKです」
「了解、じゃ・・。始めるわよ」

そう行って、ちびブルーは、ブルーの背中に乗り、目的地へ向かった。




現れたのは・・。怪人だけなら、どれだけ良かったのだろうか・・。

「嫉妬の炎に焼かれてね。ファイアボール!!!

和服姿に仮面を被った女性がそこには、居た。

掌に、火の玉を乗せ、それを・・。



セブンの方へ投げた!!!!

「!! ホワイト!」
「はい!!」

グリーンの合図で紅き盾を貼る・・。

これで、3度目。

「攻撃したくても、これじゃ・・。」

朱志香は、焦っていた。

一度目の攻撃の後、攻めたのは、良かったが・・。炎の壁に打ち負かされた。

「射撃タイプが居ないのが・・。痛いね」
「うー・・。グリーン、ナイフの数は??」
「残り、後・・。3発・・。どうするのかな?ピンク」
「策がないわけじゃないけど・・。魔法で強化出来ないかな・・。」

ピンクの言葉を聞いて、エンチャント魔法の存在を思い出した。

そうだ・・。強化さえ・・。出来れば・・。

「ピンク・・。誰だったら、あの炎の壁を打ち破れるか分かる?」
「うー、たぶん・・。レッドかブルーだよ・・。でも、肝心のレッドは、コアがない。ブルーは、あの時だけだし・・。」
「参ったな・・・。」




一方・・・。

「な、なに!?」
「ワルギリア・・。いつの間に、こんなモノを・・。」
「お嬢・・。」

3人の前に現れたのは、魔造怪人 モルモット、数は・・。50だった。

「昨日よりも、良作版を出して来たわね・・。ちびブルー!着いて来なさい!天草は、射撃用意!」
「「りょうかい!!(了解!!)」」

ブルーが両手から、双刃を出す。あくまで、本気モード。ただし、銃は、使わない。

「行くわよ・・。私を怒らせたら・・。怖いのだから」

双刃をクロスさせ、一つのブーメランを創り出した。

「中距離系 名前は・・。まだ、ないわ」

それを・・。

「ちびブルー!!!伏せなさい!!」
「うん!」

ハンマーで応戦してた、ちびブルーを下げらせ、ブーメランを投げる。

威力は、上々。ならば・・。

「天草!!」
「了解。行きますよ・・。」

バンッ!!!

天草のショットで、敵は、消えて行った・・。

「ふぅ・・。お嬢・・。敵は、一掃出来ました・・。残りをお願いします」
「分かったわ」

そう行って、走る3人だった。




先ほどの銃撃の音を聞いていた、グリーンは、すぐさま、思った。

もしかしたら・・。と。

どうにか、連絡が取れたら良いのだが・・。緑寿は、携帯電話を持っていなかった。

そう思った瞬間・・。

「「ぐわぁぁぁ!!!」」

ブラックとイエローがあの怪人の攻撃にやられた。

動ければ、良いが・・。

「大丈夫ですか!?」
「ホワイト!!治療を頼む!」
「はい!!」

グリーンの指令で、ホワイトは、治療をする。だが・・。その間、護れるチカラは、なくなる・・。

「くっ・・。打つ術なし・・。か・・。」

つい、自分が非力に思ってしまった。

「あはははは!!無様な姿ね、うみねこセブン。これで、終わりよ。ファイアストーム!!

もう・・。終わり、その瞬間だった。

「だから、お嬢にやられたんですよ・・。アンタはね・・。」

スコープを覗きながら、射撃の発射用意をし、引き金を引いた・・。


バンッ!!!!!



「な、なんですって・・・。」

驚いたのは、怪人だけじゃない・・。セブンもだった・・。

「あの弾・・。反魔法毒素を持っている・・。」
「「「「えっ?」」」」

ピンクだけは、何故・・。あの女が喰らったか・・。理由が分かっていた。


「天草、グッジョブよ!!決めるわよ!!」
「うん!!」

ハンマーと双刃を構える二人・・。

うち、一人に見覚えがあった。

「「「「「緑寿!?」」」」」
「ちっ!あれだけのモルモットは、どうしたのよ!」
「えんじぇとおねえちゃんで、やっつけました」
「「「「「おねえちゃん!?」」」」」

更に驚く・・。一体、双刃を構えている女は、何者なんだ・・。

「なるほどね・・。でも・・。うみねこレッドが居ないと、止めは、させられないわよ」
「・・・。止めをさせるまでもないわ」
「「「「「えっ?」」」」」
「そうだもん。だって・・。せいぎのみかたは、ぜったいにくるもん。それまでの・・。」

「「時間稼ぎなのだから」」




ハンマーを構えながら、ちびブルーは、一撃を放つ。


「ブレイクファイヤーハンマー!!」


思いは、唯一つ。

そこに居る、義理の姉と闘い続けている兄を助けたい・・。

それだけだった。


パリンッ!!!

ガラスが割れた音と同時に、炎の壁は、崩れ去ってしまった・・。

「なっ!!そんなバカな・・。」




一方で、戦人は・・。

「クソ親父!!緑寿を見なかったか!!」
「緑寿にそっくりな女なら・・。確か・・。出動命令、出されているが・・。どうした?」

戦人は、その場所へ向かい、走った。

「俺も・・。行くとするか・・。」

それを見ながら、留弗夫は・・。別の場所へ走っていた。




「ちっ!!炎の壁が破られたなら、奥の手よ!!」

舌打ちしながら、女は、両手を頭の上にかざし、巨大な火の玉を創り上げた!!!!

「「「「「「!!」」」」」」

一同が騒然する。

「お嬢、あの火の玉は・・。恐らく、プロミネンス・・。つまり、疑似太陽そのものみたいです!!」
「「「「「!!」」」」」
「疑似太陽ですって・・。どうしたら・・。」

太陽の温度は、表面だけでも、およそ、6000℃、つまり・・。

「触れただけも・・。即死だなんて・・。」

つまり、触れなければ・・。即死じゃない・・。

「どうしたら・・。」

その時だった。



「みんな!!!!!」

現れたのは、戦人だった・・。

ちびブルーは・・。逃げようとしたが・・・。あえてしなかった。

「お前は・・。」

戦人は、ブルーを睨みつけてしまう。

7人目のうみねこセブン。

そして・・。真っ先に驚いたのが・・。

「ぶ、ブルーが二人!?どういうことなんだ!!」

ちなみに言うが、戦人は・・。10話目のあの出来事を知る由もなかった。

「えーと・・。戦人くん、なんて・・。説明したら・・。良いのかな」
「―――」

つい、ブルーは、黙ってしまい、少し上に居る天草に連絡を取る事にした。

ただし・・。戦人には、聞こえないボリュームで。

「天草。悪いけど・・。ばらして良いのかな?」
「だ、ダメです!!!って、言っても・・。このままじゃ、不味いですね・・。」

焦る二人・・。それを止めたのは・・。意外にも・・。

「あまくさおにいちゃん、おねえちゃん、あのね。こおらせられないかな・・。」

ちびブルーだった・・。

凍らせる。そうすれば・・。敵をどうにか始末できる。

「でも、凍らせるたって・・。どうしたら・・。」

イエローは、焦るが・・。グリーンは、冷静だった・・。

そういえば・・。ピンクは・・・。



「ピンク!今すぐに、うみねこセブンと天草って人に、エンチャント付与を頼む!!」
「うー!!任せて!」

そう言って、杖を振り、ゆっくりと魔法を唱えた。


「『エンチャントマジック!!タイプ!アイス!』」

一斉に、戦人を除いた、皆が、氷属性。と言う付与を得た。

「良し。これなら・・。作戦発動。ブラックとイエローは、最初に突入。ホワイトは、防御を。
で、ピンクは、魔法を続ける事だけに専念して!!ちびブルーとブルーは、その後に同時攻撃・・。僕は、待機しとくよ」

「「「「「了解!!」」」」」

そう言った後、グリーンは、戦人の方向を視た後・・。

「作戦・・・。開始!!!」

グリーンがあえて待機をしたのは、戦人の事を思って・・。と、この作戦を成功する為に、常に指揮する人が居る事だった。




「とりゃー!!!!」

イエローの氷のパンチとブラックの氷のブレード、同時攻撃と言うのは、意外だっただろう・・。

「ブラック!!アレ・・。やってみない?」
「アレですか??ボクは、ともかく・・。イエローのケガが心配です・・。」
「でも、乗り越えるには・・。アレしかないから」

はぁ・・。と言うタメ息が聴こえた後、構えを取る・・。

チャンスは、一度だけだった。

「たぁぁぁ!!」

イエローの氷の拳があの球体に当て・・。

ブラックが、それを3割程度切り裂き・・。

「「合体技!!! スパーク&ブレード!!」」


ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ!!!


雷のパンチと何の属性も持たないブレードが、一気に切り裂いた!!!!

「「今だよ!!!二人とも!!」」

合図のように、二人は、飛び、バトンパスをした。

「これなら・・。ちびブルー!時間を頂戴。すぐさま、片づけるから」
「うん!!」

ちびブルーがハンマーを持ち、残された球体を叩く。

その後、ちびブルーが降りて来た後・・。ちびブルーは・・。兄にばれない所で変身を解いた。

「おにいちゃん!!!」
「緑寿!!!お前、どうして・・。ここに・・。」

そう言った後、えんじぇから、渡されたのは・・・。コアだった・・。

「おにいちゃん!!あとをおねがい!!!」
「えっ!?・・。あっ、分かった」

そう言って、戦人は・・。変身した。




「良いのかい?闘わなくても・・。」

グリーンは、えんじぇに質問をしていた。

「うん。えんじぇは・・。もう、じゅうぶんだから」

寂しそうに言うえんじぇの言葉を・・。グリーンは、そっと、受け止めた。




「・・・。初めまして、と言うべきかしら・・。」
「―――― そうかもな。お前が、緑寿を守ってくれた。今は・・。感謝しておく」
「そう」

互いにようやく、対峙する。

ブルーとレッドにとって・・。こうして逢うのは、二度目だが、実際に協力して闘うのは、初めてだった・・。

「天草、悪いけど・・。チャージが完了出来次第・・。どんどん、球体を撃ちこんで!!」
『了解です。お嬢も、頑張って下さい』

無線機の通話を消し・・。

「アンタと逢うのは、二度目ね・・。あの時に消えたと思ったわ。【嫉妬の炎使い カスミン】」
「ちっ・・。アンタが居るとはね・・。でも、予想内のうちよ。消えなさい!!うみねこセブン!!」

ブルーの方に、カスミンは、方向を向ける・・。

「・・。あー、駄目ね。全然、駄目だわ」

ブルーは、双刃を直し、チャージを終えた、拳銃をカスミンに向ける。

「そんなんだから!!アンタは、私にやられるのよ!!【天使の幻想砕き(エンジェリック・ファントムブレイカー)】!!

照準は、頭。

一発当たれば・・。致命傷。

放とうとするブルーを視て・・。

レッドは・・。

「!! 止めろ!!!!」

すかさず、拳銃を構える・・。

「頼むから・・。間に合え!!!!!【蒼き幻想砕き(ブルーファントム・ブレイカー)】!!!

放たれた弾は、二発。

やがて、クロスしていき、中和して・・。消えて行った・・。

「なっ・・。なんてことを・・。」

そう、唖然するブルーに対し、レッドは・・。


バチンッ!!!


ブルーに・・。一発、ビンタをした。


「このバカ!!!お前、どうして・・。こんな事するんだよ!!」
「なんでって・・。ファントムが居なくならないと・・。この世界は、滅びるのよ!!!」
「はぁ!?なに、馬鹿な事言っているんだよ!!!」
「事実よ!!!現に・・。私は、視たのよ!!私にとって、大切な人達がファントムによって、滅ぼされる事を!!!」
「だからって!!!今、生きている人を・・。その、カスミンって人の命を奪うのかよ!!!」
「奪うわよ!!!だって・・。」

「あー、カスミンが逃げてくぜ・・。」
「なんですって!!今すぐにでも・・・。」

ガシッ!!!

追撃しようとするブルーの動きを誰かの右手が止めた・・。

「「!!」」

それは、二人にとっても・・。意外な人物だった。

「「緑寿・・。」」

6歳の緑寿が・・。そこには・・。居た。

変身を解いてはいるが・・。手元には、コアがあった。

「・・・。おねえちゃん、おにいちゃん・・。ケンカしちゃ・・。ダメだよ。ケンカしたら・・。おとうさんも、おかあさんも、かなしむもん」

えんじぇは、泣いてしまう・・。

その涙は・・。二人を和ませた・・。

「・・・。あー!!もう、私ったら、駄目ね・・。天草、カスミンの射撃頼んだわよ・・。」
『了解です』

「・・・・。えんじぇ・・。アンタは・・。どうするの?」
「どうするって??」
「このまま・・。うみねこセブンと一緒に闘うわけ?」
「うん!えんじぇだって・・。このまま、なにもできないままで、おわるのは、いやだ!!

それは・・。6歳緑寿の本当の気持ちだった・・。

ブルーは、それが分かった後、ポケットから、あるモノを取り出そうとした。

綺麗なビー玉に視えるが・・。無色のビー玉だった・・。

「これは・・。なんだよ」

レッドも驚いてしまう・・。

ちなみに言うが、イエロー達は、別の方へ行っている・・。

なんでも、山羊さんが現れたので、退治しているわけだ・・。


「――― これは・・。コアの欠片よ。これがあれば・・。多少だけれども、戦士になる事は、可能。
ただし、変身時間は、3分。おまけに、威力は、今までの半分程度・・。それで良いなら・・。あげるわ」

そう言って、ブルーは、それを・・。えんじぇに渡す。

「ありがとう。おねえちゃん・・。でも・・。」

コアを急いで・・。譲治に渡した後、えんじぇは、言った・・。

「えんじぇは・・・。たたかいたいよ・・。でも・・。おにいちゃんを・・。しんぱいさせたくない・・。」

それは・・。本心だった・・。

「えんじぇ・・。」

ブルーは、呟いてしまう・・。

『お嬢。こっちは、全部終わりました・・。』
「了解・・。御苦労さま、天草、下がって良いわよ・・。」

ブルーは、そこで・・。初めて変身を解く・・。

「!!」

レッドは・・。驚く。緑寿は、驚かなかった・・。

何故なら、緑寿は・・。一緒に居た時に、見ていたのだ・・。

「お、お前・・・。名前は?」
「グレーテル。うみねこセブン 7人目の戦士よ。じゃあね・・。右代宮戦人、えんじぇ」

そう言って、虚空の彼方へ消えて行った・・。




「なんとか・・。間に合ったか・・。」

金蔵は、安心していた・・。

手元には・・。先ほど、届いた、手紙・・。

内容は・・。金蔵が驚愕させるものだった・・。

「まさか・・・。こんな手紙が来るとは・・。」


うみねこセブンに次ぐわ、ファントムとの決着を早々につけなさい。


「・・・。どうすれば・・。良いのだ・・。」

頭を抱える金蔵を源次は、静かに見守っていた・・。




【エンディング】




その後・・。

「ただいま!!!」
「今、帰ったぜ!!霧江さーん!!ご飯出来ているか!?」

遊園地から帰った、えんじぇと戦人は、霧江に言っていた・・。

「おかえりなさい。ゴメンね・・。今から、作るわ」
「ゆっくりで良いから・・。頼むぜ!」

戦人は、周囲を見た後、あれ?と、感じてしまった。

「霧江さん・・。クソ親父は?」
「あっ、留弗夫さんなら、今日は・・。帰らない。ですって、仕事が忙しいのよ」
「そうか・・。」




一方で、グレーテル達は・・。

「ふぅ・・。」
「お疲れ様です。グレーテル様」

傍に居たのは、元煉獄の七姉妹 五女 マモンだった。

「マモン・・。」
「全く、魔力の使いすぎですよ!!!天草もそうですが・・。ニンゲンは、魔力の量が無限ではないので、有限なのですよ!!分かっているのですか!?」
「ゴメンね・・・。」

シャワーを浴びた後、私は・・。倒れこんでしまったみたいだ・・。

運び出したのは、マモンだから良かったけれど・・。天草なら、即座に変身していた。

「分かってるわよ・・。そんぐらい・・。」

ベッドのシーツを爪で、ひっかきそうになる・・。

それぐらい、あの時の自分が、非力で、無力で・・。

情けなくて・・。たまらないのだ・・。


ピンポーン!!!


突然、ホテルの呼び出し音が鳴る・・。

「誰でしょうか?グレーテル様」
「―――― マモン、天草と共に、向こうへ行ってなさい。それと、良いと言うまで、こっちに来たら駄目よ」
「えっ?あっ、はい。分かりました・・。」

マモンを下がらせ、玄関のドアへ向かう・・。

こんな時間に誰なんだろうか・・。


玄関の扉の窓から・・。誰が来たのか、確かめる・・。

「!!」

それは、思いもよらない人物だった。

(お父・・。さん・・。)

思ってしまう・・。何故、自分の家族がここに、私が住んでいる事を知っているのか・・。

知っているのは、えんじぇと自分達しか居ないのだ・・。

しかも、えんじぇには、他言無用と約束をした。

それなのに、なんで・・。

「よっ、緑寿」

ゴクリと唾を飲み込む・・。

懐かしいあの声・・。

自分のお兄ちゃんと再会できても・・。

お父さんとお母さんが再会するのは、“ない”とばかり・・。思って来た・・。

「その・・。扉を開けなくても良い。むしろ、開けないでくれ。こっちも言われているからな」

どうやら、向こうにも、諸事情があって、姿を現せないみたいだった・・。

「えんじぇが消えた時・・。お前が保護してくれたんだな・・。ありがとうな」
「良いのよ。あの子は、私の半身だから」

正体を言えない以上、こういうしかない・・。と、私は、思った・・。

私は、座ってしまい・・。背もたれになる・・。

「そうか・・。実はな・・・。俺、戦人達の・・。セブン達のチカラになれないか。と、思って・・。今、武器の勉強をしているんだ・・。」
「どうして?」
「――― お前達のチカラに・・。なりたくてな・・。女性陣は、オペレーターで、霧江と楼座が奮闘しているだろ。だから、俺達も・・。な」
「あっ・・。」

そういえば・・。そうだった・・。

ずっと、この世界に来た時から、ナビゲーションは、誰がしてたのだろうって・・。思ってしまった・・。

まさか・・。『お母さん達が・・。やってたんだ・・。』


「それと、セブンに入るのか?」
「・・・。うん。でも、皆には、言わないよ・・。お母さんにも・・。これは・・。

私とえんじぇとお兄ちゃんとお父さんだけの秘密にしたいから



後日・・。

「というわけで、私が7人目の戦士 うみねこブルーこと、グレーテルよ」
「で、その補佐役の天草と、申しますぜ」
「よろしくな、グレーテル。天草」
「おねえちゃん!あまくさおにいちゃん!よろしくね!」
「うー!うみねこセブンが全員揃った!うー!」
「やっと、全員かよ・・。結構、苦労したぜ」
「そうだね・・。セブンの意味って、これだったんだね」
「二人組か・・・。嘉音くん、新技の練習でもしようか」
「えっ!?姉さん・・。まさか・・。」
「嫉妬してないよ(黒モード)」

と言う感じで、自己紹介が行われたと言う・・。


《This story continues--Chapter 22.》




《追加設定》

☆うみねこブルーが仲間になりました。(天草は、その補佐役)
☆後、6歳緑寿の変身後が、ちびブルーの表記になりました。

追加技:

『ブルー・ストーム』

ちびブルーの新技。

詠唱:『あおいろのかぜよ!!えんじぇのまわりにあつまって、てきを・・。いっそうしちゃえ!!!ブルー・ストーム!!!』

直、この技は、えんじぇが考えていた技の一つである。
青色の嵐と共に、ちびブルーのハンマーが炸裂、ドカンッ!!と言う音が出たりする。


『スパーク&ブレード』

イエローとブラックの合体技。ただし、未完成な為、この名前に・・。
成功率が20%とかなり低い為。非常時以外使わない。
予定では、イエローの拳とブラックの刃が炸裂する予定。(後半に完成させる予定である)


『エンチャントマジック』

ピンクの新技。特殊な時しか使用しない。
一般的に言えば、属性付与出来る魔法である。直、氷以外にも、付与は、可能。
付与したら、例えば、普通の銃が電気を帯びた銃に変わる。
現在は、まだ・・。氷・雷・土しか・・。属性付与ができない。


『名前募集中!!』

ブルーの使った、【幻影の双刃 中距離バージョン】のブーメラン。
元々、天草の手助けなんか要らない。と、感じたグレーテルが創り上げたモノ。
【幻影の双刃】程ではないが、山羊をやっつける威力は、ある。


嫉妬の炎使い カスミン

表向きは、ファンタジア・エンタープライズの関連会社【須磨寺グループの社長】
ただし、裏向きは、ファントムの女幹部の一人。
霧江に対する、嫉妬のエネルギーが炎になる為、使いこなせばかなりの強い敵。
今回は・・。退屈凌ぎで、単身現れた。グレーテルと闘うのは、二度目。


技:『ファイアボール』手のひら大で、創られた火の玉を投げつける技。
  『ファイアストーム』炎の嵐。

必殺技:『プロミネンス』疑似太陽を創り出し、全てを焼き尽くす技・・。なのだが・・。グレーテルによると、まだ、未完成らしく・・。
    威力が弱いとか・・。


魔造怪人 モルモット

ファントムのワルギリアが創りだした魔造怪人。
山羊さんより、頭が良い代わりに、攻撃力が弱い。
まだ、テスト段階で出したが・・。あえなく、失敗に終わる。
増産は、するかどうか、未定。


コアの欠片

グレーテルが6歳緑寿の為に渡したモノ。ただし、緑寿は、その後、セブン達の為を思い、拒否している。
威力が通常の変身の場合の半分程度になり、変身時間が3分しかないが・・。変身する事が出来る。
無色のビー玉のカタチで、大きさは、結構・・。小さい。
グレーテルが未来から持ってきたモノの一つ。

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