『今回予告』
うりゅ。さくたろです。
ファントム側の煉獄の七姉妹のルシファーとアスモデウスに勝利したうみねこセブン達
だけど、七姉妹ってことはまだ後5人もいるんだよね・・・ちょっと大変
次は暴食のベルゼブブって子が来たよ!?
だけどなんだかとてつもなく怒っているみたい・・・・?
次回、うみねこセブン13話 【その心、純粋につき】
一緒にあったものが傍からなくなるのって、きっと辛いことなんだ・・・
【オープニング】
<<第13話【その心、純粋につき】>>
「何よ・・・・」
ベルゼは走っていた、なによりも速く、何人も寄せ付けぬような速さで
「何よ、何よ・・・」
ルシファーとアスモデウスがやられてしまったことに対しての悲しみ
『二人を取り戻すにはもっと別の策が・・・』
『今の我々では悔しいが勝ち目がない、ロノウェ様達に進言してもらわなくては・・・』
それなのに仇を取るのに一向に動かないその他の姉達に対しての怒り
「何よ、何よ・・・・・なによぉぉぉぉぉ!!!」
城中に響き渡るような大きな声を出し、歩きつかれたのと大声を出したので肩で息をするベルゼ
「さない・・・許さない、許さない!!」
ギリッと歯を食いしばり、怒りをあらわにした彼女は拳を壁に叩きつけていた
「お前達は絶対に許さない、うみねこセブンっ・・・・!!」
その頃、真里亞は1人でUshiromiya Fantasylandに来ていた
というのも本当は楼座と二人のはずが今日は仕事が忙しいと急にキャンセルになってしまったからである
「・・・ママ」
ぽつりと寂しそうに呟く真里亞、すると背負っていたリュックからさくたろが顔を出した
「うりゅ、そんなに悲しそうにしないで真里亞。ママのお仕事が忙しいのはしょうがないことなんだよ
だから今日はボクと一緒に楽しく遊ぼう?」
「さくたろ・・・・うん、ありがとう。」
それからお昼まで二人は遊びつくして行った
「う、うりゅぅ・・・目が回ったよぅ」
「あはは、ごめんね、さくたろ。楽しかったからついコーヒーカップを回しすぎちゃった」
「うりゅ、でもやっと笑顔になったね、真里亜」
「え?あ・・・うん、そうだね。本当にありがとう、さくたろ。」
すると遠くの方から悲鳴が聞こえて何人もの人々が逃げ惑っていった
「またファントムが・・・」
「うりゅ、真里亞、変身だよ!!」
「うん!!」
【アイキャッチ】
−Ushiromiya Fantasyland 中央広場−
逃げる人々の背後では双頭の怪獣なのかどうかも怪しい生き物が立っていた
その身体の至るところでは縫ったようにツギハギだらけだが双頭の額には角がついておりそれぞれの頭の口元から火も吹くことのできるらしい
しかし火が当たった場所だけは燃えるのではなく、幻想に侵食されていくのであった
「行くのよ、怪獣ツギハギーデ」
「グゴガァァ」
周りを火ではなく幻想の海へと沈めていくツギハギーデとベルゼ
「そこまでよっ!!」
「何っ」
「桃色ハートは純情の証、可愛く可憐にうみねこピンク、参上っ!!」
「う、うりゅ、ピンク可愛くと可憐は余計な気がするんだけど・・・」
ピンクの後ろからさくたろがおずおずと口を挟んでいたが華麗にスルーされたのは言うまでもなかった
「現れたわね、うみねこピンクッ!!」
待っていたとばかりにベルゼはピンクの前に立ちはだかった
「ツギハギーデ、アンタは手を出さないのよ。コイツは私が直接葬り去ってやるんだから」
ピンクと戦闘態勢を取ろうとしていたツギハギーデはベルゼの言葉に驚いて若干驚きの表情をしたがすぐに向き直ると火を別方向へと吐いて幻想世界を増やして行こうとしていた
「ようやくこうやって対峙できたわねっ、うみねこピンク
改めて名乗ってあげるわ、私はファントム上級家具『煉獄の七姉妹』が1人暴食のベルゼブブよ」
「煉獄の・・・七姉妹。」
「ルシファーやアスモデウスって言う子達と同じのメンバー?ピンク・・・これは危ないよ」
「だけど、やるしかないっ、怪人を先に倒せないのなら目の前の子を倒して平和を取り戻さなきゃッ
さくたろ、戦闘形態!!」
「私の力、甘く見てもらっては困るわね。暴食の力はただ食べることだけじゃないのよ
幻想よ、我が暴食の名において飢餓を齎せ!!」
ベルゼが両手を広げると紫色の光がピンクを含めて直撃してきた
さくたろが防御形態であれば防げてのかもしれないがすぐには対応できずにそれに吹き飛ばされてしまうピンク
「きゃあああっ」
「ピ、ピンクッ!!うりゅ、大丈夫?」
「う、うん。スーツのおかげでなんとか・・・けどなんだか身体がうごけな・・・」
「どぉ?それが私の力、アンタの身体は今激しい空腹に襲われている。誰だってお腹が空いたら食べるでしょう?
だけど、それが極限までに空いているとしたら?身体は動きづらくなっていくのが度折よね・・・それこそ暴食の真骨頂なのよ!!」
「う、うりゅ!!ピンクはボクが守る!!」
戦闘形態を解いてぬいぐるみ状態になったさくたろがピンクを庇うようにして前に出る
「はぁん?何、このぬいぐるみは・・・キャハハッ守るだなんておかしいこと言わないでよねー、ぬいぐるみの分際で」
「・・・う、ちが・・・う」
「何?なんのこと?はっきり言いなさいよ、うみねこピンクぅ」
「さくたろはぬいぐるみなんかじゃない、私の大事なお友達なんだぁぁ!!」
「・・・頭おかしいんじゃないの?じゃあこいつがぬいぐるみじゃないってのなら!」
「うりゅう!?」
ベルゼは足元にあったさくたろを捕まえるとニヤリと笑みを浮かべた、それはさながら弱いものを捕らえた肉食獣の目
「や、やめて!さくたろを離して!!」
「ぬいぐるみなんかじゃないのなら、こんなことじゃ破けたりしないでしょぉぉ!?」
ベルゼが思いっきりさくたろを引きちぎった
飛び散る綿・・・
「さ、さ・・・さくたろぉぉぉぉ!!!」
「キャッハハハハ、いい気味ぃ。これこそ復讐の序曲よ、私の姉妹を奪われた悲しみ、憎しみアンタも味わいなさいよぉ、キャッハハハハ」
「・・・さない」
「はぁん、何か言ったぁ?」
今まで挑発していただけのベルゼであったが次の瞬間ギョッとした表情に変わる
空腹で動けないはずのピンク、なのに今、彼女は立ち上がった、それもゆっくりと恐ろしいほどのオーラに身を包んで
「許さない、許さない、お前は・・・絶対に許さない!!」
それまで眩く光っていたピンク色のコアはその輝きを失ったのではなく、逆に染め上げられていくように真っ黒、それも純粋な黒ではない、闇のように深いような黒へと染まっていくのであった
「な、なによ・・それ、なんの冗談・・・」
「漆黒を纏う炎の精霊よ、我が名において敵をなぎ倒せ『ダークフレイル・アロー』!!」
「きゃあああああっ!!」
先ほどとはうってかわって今度はベルゼが吹き飛ばされる番であった
そしてその吹き飛ばされた場所は運悪くゴミ箱であり、それに激突し痛みで立ち上がることもままならないがピンクが寄ってくることにしり込みをするベベルゼ
「あ、あの・・・本当にごめんなさい。ちょっとした悪ふざけなの、だ、だから。い、命だけはっ・・・・」
「さくたろの仇・・・!!!」
「ヒィィィッ」
ピンクがとどめの攻撃を放とうとした瞬間にふと影が差した
「やめろ、ピンクッ!!」
間一髪でイエローにグリーン、レッドが駆けつけてツギハギーデを倒したあとであった
「どうしたんだい?ピンク。君らしくないじゃないか・・・」
グリーンが心配そうに声をかける、するとピンクは手をおろすとグリーンに抱きついた
「さ、さくたろが・・・さくたろがぁぁ、」
「さくたろ・・・?」
イエローが振り向くとそこには引き千切られてバラバラになったさくたろが横たわっていた
「こりゃひどいな・・・叔母さんに頼まないと・・・」
「さくたろ、さくたろぉぉぉ」
泣きじゃくるピンクにどう声をかけたらいいのかわからないレッド、グリーン、イエローはただ黙り込むしかなかった
「あ、あの・・・」
その最中、おずおずと声をかけるベルゼ
「ご、ごめんなさい。私が調子に乗ったから、だから・・・お詫びにその子は私が直すわ」
「け、けどそんなこと・・・」
「許されることじゃないのかもしれないけれど、ピンクが泣いている理由、私もよくわかるから・・・」
大切なものがいなくなってしまうのはとても辛いこと、それがわかっているから悲しい
せめて形だけでも直すことができるのなら、とベルゼは申し立てたのだった
「私の残った魔力をかけて、さくたろを元に戻す。・・・ただ、その魂までは保障はできないけれどそれでも・・・」
「さくたろ・・・が、戻ってくる、なら・・・お願い」
「わかった、まかせて。ピンク」
ピンクからさくたろを預かるとベルゼはそれに魔力を注いでいった
その魔力は黄金のような色となりさくたろを包んだかと思うとどんどん膨れ上がり、はじけ飛ぶと元通りのさくたろがピンクの元へと降りてきた
「さく・・・たろ?」
「うりゅ、ただいま。ピンクそして皆も」
「・・・おかえり、さくたろ、ごめんね、ごめんねぇぇ」
「泣かないで、ピンク。ボクはいつだって傍にいるんだよ」
【エンディング】
その次の日
再びUshiromiya Fantasylandを訪れた真里亞はマジカルGO田シェフ前で騒いでいる三人組を見つけた
「だからぁ、聞きわけなさいよ。ベルゼ!まかない食は食べ過ぎちゃ駄目なの!!」
「ツーン、だ。ルシ姉はそんなこと最初に言わなかったもーん」
「そぉだぁ、ルシ姉が責任あるのに妹にあたるなんて卑怯よねぇ、ベルゼ」
「アスモの言うとおりなんですぅ、ルシ姉」
「いい加減にしなさいよ、愚妹どもー!!」
「うりゅ、ルシファーもアスモもベルゼもなんだか嬉しそうだね」
「うん、そうだね。・・・ありがと、ベルゼブブ。そして姉妹で仲良くね」
《This story continues--Chapter 14.》
《追加設定》
※幻想怪獣ツギハギーデ
即興でできたせいかイマイチな活躍しかできなかった幻想怪獣
見た目は両足走行のできる中ぐらいの大きさ、頭は二つあってどちらの頭からも火を噴くことができる
しかし見た目は雑であちこちツギハギだらけというところから命名されている
あまり目立つことなく出番終了となったかわいそうな怪獣
うりゅ。さくたろです。
ファントム側の煉獄の七姉妹のルシファーとアスモデウスに勝利したうみねこセブン達
だけど、七姉妹ってことはまだ後5人もいるんだよね・・・ちょっと大変
次は暴食のベルゼブブって子が来たよ!?
だけどなんだかとてつもなく怒っているみたい・・・・?
次回、うみねこセブン13話 【その心、純粋につき】
一緒にあったものが傍からなくなるのって、きっと辛いことなんだ・・・
【オープニング】
<<第13話【その心、純粋につき】>>
「何よ・・・・」
ベルゼは走っていた、なによりも速く、何人も寄せ付けぬような速さで
「何よ、何よ・・・」
ルシファーとアスモデウスがやられてしまったことに対しての悲しみ
『二人を取り戻すにはもっと別の策が・・・』
『今の我々では悔しいが勝ち目がない、ロノウェ様達に進言してもらわなくては・・・』
それなのに仇を取るのに一向に動かないその他の姉達に対しての怒り
「何よ、何よ・・・・・なによぉぉぉぉぉ!!!」
城中に響き渡るような大きな声を出し、歩きつかれたのと大声を出したので肩で息をするベルゼ
「さない・・・許さない、許さない!!」
ギリッと歯を食いしばり、怒りをあらわにした彼女は拳を壁に叩きつけていた
「お前達は絶対に許さない、うみねこセブンっ・・・・!!」
その頃、真里亞は1人でUshiromiya Fantasylandに来ていた
というのも本当は楼座と二人のはずが今日は仕事が忙しいと急にキャンセルになってしまったからである
「・・・ママ」
ぽつりと寂しそうに呟く真里亞、すると背負っていたリュックからさくたろが顔を出した
「うりゅ、そんなに悲しそうにしないで真里亞。ママのお仕事が忙しいのはしょうがないことなんだよ
だから今日はボクと一緒に楽しく遊ぼう?」
「さくたろ・・・・うん、ありがとう。」
それからお昼まで二人は遊びつくして行った
「う、うりゅぅ・・・目が回ったよぅ」
「あはは、ごめんね、さくたろ。楽しかったからついコーヒーカップを回しすぎちゃった」
「うりゅ、でもやっと笑顔になったね、真里亜」
「え?あ・・・うん、そうだね。本当にありがとう、さくたろ。」
すると遠くの方から悲鳴が聞こえて何人もの人々が逃げ惑っていった
「またファントムが・・・」
「うりゅ、真里亞、変身だよ!!」
「うん!!」
【アイキャッチ】
−Ushiromiya Fantasyland 中央広場−
逃げる人々の背後では双頭の怪獣なのかどうかも怪しい生き物が立っていた
その身体の至るところでは縫ったようにツギハギだらけだが双頭の額には角がついておりそれぞれの頭の口元から火も吹くことのできるらしい
しかし火が当たった場所だけは燃えるのではなく、幻想に侵食されていくのであった
「行くのよ、怪獣ツギハギーデ」
「グゴガァァ」
周りを火ではなく幻想の海へと沈めていくツギハギーデとベルゼ
「そこまでよっ!!」
「何っ」
「桃色ハートは純情の証、可愛く可憐にうみねこピンク、参上っ!!」
「う、うりゅ、ピンク可愛くと可憐は余計な気がするんだけど・・・」
ピンクの後ろからさくたろがおずおずと口を挟んでいたが華麗にスルーされたのは言うまでもなかった
「現れたわね、うみねこピンクッ!!」
待っていたとばかりにベルゼはピンクの前に立ちはだかった
「ツギハギーデ、アンタは手を出さないのよ。コイツは私が直接葬り去ってやるんだから」
ピンクと戦闘態勢を取ろうとしていたツギハギーデはベルゼの言葉に驚いて若干驚きの表情をしたがすぐに向き直ると火を別方向へと吐いて幻想世界を増やして行こうとしていた
「ようやくこうやって対峙できたわねっ、うみねこピンク
改めて名乗ってあげるわ、私はファントム上級家具『煉獄の七姉妹』が1人暴食のベルゼブブよ」
「煉獄の・・・七姉妹。」
「ルシファーやアスモデウスって言う子達と同じのメンバー?ピンク・・・これは危ないよ」
「だけど、やるしかないっ、怪人を先に倒せないのなら目の前の子を倒して平和を取り戻さなきゃッ
さくたろ、戦闘形態!!」
「私の力、甘く見てもらっては困るわね。暴食の力はただ食べることだけじゃないのよ
幻想よ、我が暴食の名において飢餓を齎せ!!」
ベルゼが両手を広げると紫色の光がピンクを含めて直撃してきた
さくたろが防御形態であれば防げてのかもしれないがすぐには対応できずにそれに吹き飛ばされてしまうピンク
「きゃあああっ」
「ピ、ピンクッ!!うりゅ、大丈夫?」
「う、うん。スーツのおかげでなんとか・・・けどなんだか身体がうごけな・・・」
「どぉ?それが私の力、アンタの身体は今激しい空腹に襲われている。誰だってお腹が空いたら食べるでしょう?
だけど、それが極限までに空いているとしたら?身体は動きづらくなっていくのが度折よね・・・それこそ暴食の真骨頂なのよ!!」
「う、うりゅ!!ピンクはボクが守る!!」
戦闘形態を解いてぬいぐるみ状態になったさくたろがピンクを庇うようにして前に出る
「はぁん?何、このぬいぐるみは・・・キャハハッ守るだなんておかしいこと言わないでよねー、ぬいぐるみの分際で」
「・・・う、ちが・・・う」
「何?なんのこと?はっきり言いなさいよ、うみねこピンクぅ」
「さくたろはぬいぐるみなんかじゃない、私の大事なお友達なんだぁぁ!!」
「・・・頭おかしいんじゃないの?じゃあこいつがぬいぐるみじゃないってのなら!」
「うりゅう!?」
ベルゼは足元にあったさくたろを捕まえるとニヤリと笑みを浮かべた、それはさながら弱いものを捕らえた肉食獣の目
「や、やめて!さくたろを離して!!」
「ぬいぐるみなんかじゃないのなら、こんなことじゃ破けたりしないでしょぉぉ!?」
ベルゼが思いっきりさくたろを引きちぎった
飛び散る綿・・・
「さ、さ・・・さくたろぉぉぉぉ!!!」
「キャッハハハハ、いい気味ぃ。これこそ復讐の序曲よ、私の姉妹を奪われた悲しみ、憎しみアンタも味わいなさいよぉ、キャッハハハハ」
「・・・さない」
「はぁん、何か言ったぁ?」
今まで挑発していただけのベルゼであったが次の瞬間ギョッとした表情に変わる
空腹で動けないはずのピンク、なのに今、彼女は立ち上がった、それもゆっくりと恐ろしいほどのオーラに身を包んで
「許さない、許さない、お前は・・・絶対に許さない!!」
それまで眩く光っていたピンク色のコアはその輝きを失ったのではなく、逆に染め上げられていくように真っ黒、それも純粋な黒ではない、闇のように深いような黒へと染まっていくのであった
「な、なによ・・それ、なんの冗談・・・」
「漆黒を纏う炎の精霊よ、我が名において敵をなぎ倒せ『ダークフレイル・アロー』!!」
「きゃあああああっ!!」
先ほどとはうってかわって今度はベルゼが吹き飛ばされる番であった
そしてその吹き飛ばされた場所は運悪くゴミ箱であり、それに激突し痛みで立ち上がることもままならないがピンクが寄ってくることにしり込みをするベベルゼ
「あ、あの・・・本当にごめんなさい。ちょっとした悪ふざけなの、だ、だから。い、命だけはっ・・・・」
「さくたろの仇・・・!!!」
「ヒィィィッ」
ピンクがとどめの攻撃を放とうとした瞬間にふと影が差した
「やめろ、ピンクッ!!」
間一髪でイエローにグリーン、レッドが駆けつけてツギハギーデを倒したあとであった
「どうしたんだい?ピンク。君らしくないじゃないか・・・」
グリーンが心配そうに声をかける、するとピンクは手をおろすとグリーンに抱きついた
「さ、さくたろが・・・さくたろがぁぁ、」
「さくたろ・・・?」
イエローが振り向くとそこには引き千切られてバラバラになったさくたろが横たわっていた
「こりゃひどいな・・・叔母さんに頼まないと・・・」
「さくたろ、さくたろぉぉぉ」
泣きじゃくるピンクにどう声をかけたらいいのかわからないレッド、グリーン、イエローはただ黙り込むしかなかった
「あ、あの・・・」
その最中、おずおずと声をかけるベルゼ
「ご、ごめんなさい。私が調子に乗ったから、だから・・・お詫びにその子は私が直すわ」
「け、けどそんなこと・・・」
「許されることじゃないのかもしれないけれど、ピンクが泣いている理由、私もよくわかるから・・・」
大切なものがいなくなってしまうのはとても辛いこと、それがわかっているから悲しい
せめて形だけでも直すことができるのなら、とベルゼは申し立てたのだった
「私の残った魔力をかけて、さくたろを元に戻す。・・・ただ、その魂までは保障はできないけれどそれでも・・・」
「さくたろ・・・が、戻ってくる、なら・・・お願い」
「わかった、まかせて。ピンク」
ピンクからさくたろを預かるとベルゼはそれに魔力を注いでいった
その魔力は黄金のような色となりさくたろを包んだかと思うとどんどん膨れ上がり、はじけ飛ぶと元通りのさくたろがピンクの元へと降りてきた
「さく・・・たろ?」
「うりゅ、ただいま。ピンクそして皆も」
「・・・おかえり、さくたろ、ごめんね、ごめんねぇぇ」
「泣かないで、ピンク。ボクはいつだって傍にいるんだよ」
【エンディング】
その次の日
再びUshiromiya Fantasylandを訪れた真里亞はマジカルGO田シェフ前で騒いでいる三人組を見つけた
「だからぁ、聞きわけなさいよ。ベルゼ!まかない食は食べ過ぎちゃ駄目なの!!」
「ツーン、だ。ルシ姉はそんなこと最初に言わなかったもーん」
「そぉだぁ、ルシ姉が責任あるのに妹にあたるなんて卑怯よねぇ、ベルゼ」
「アスモの言うとおりなんですぅ、ルシ姉」
「いい加減にしなさいよ、愚妹どもー!!」
「うりゅ、ルシファーもアスモもベルゼもなんだか嬉しそうだね」
「うん、そうだね。・・・ありがと、ベルゼブブ。そして姉妹で仲良くね」
《This story continues--Chapter 14.》
《追加設定》
※幻想怪獣ツギハギーデ
即興でできたせいかイマイチな活躍しかできなかった幻想怪獣
見た目は両足走行のできる中ぐらいの大きさ、頭は二つあってどちらの頭からも火を噴くことができる
しかし見た目は雑であちこちツギハギだらけというところから命名されている
あまり目立つことなく出番終了となったかわいそうな怪獣