うみねこセブン 第11話!

『決闘。リーダー同士の闘い』

【今回予告!!担当 右代宮 戦人。】

「ふう・・・。久々に、俺主役の話だぜ!!にひひ。わくわくしてきたぜ!!
なんか、大変なシリーズの最初の話に、俺をメインにさせるのか!?冗談じゃないぜ!!
てか、なんで、ルシファーが恐ろしい眼で俺を見つめているんだ!!!

次回。うみねこセブン 第11話。

『七姉妹決着篇 ルシファー篇。決闘。リーダー同士の闘い』

ちょ、なにがどうなっているんだ!!!



【オープニング】


ファントム本拠地にて・・・。

ロノウェ、ワルギリア、ガァプの3名が作戦会議を開いていた。
内容は、煉獄の七姉妹についてだった・・・・。

「最近、七杭は、負けばっかり過ぎますね・・・。」
「私たちが勝てたのは、ガァプの一勝だけですね・・・。」
「まぁね。で、どうするのよ、今後の方針は?」

幹部の3人は思い思い悩んだ結果。この結論に至った・・・。
それは、

『煉獄の七姉妹のうち何人かをこれから必ず出動させ、そのときに、強力な武器を貰い。
うみねこセブンと闘った後、普通の人間に戻させるということだった・・・。
そしてその際に強制魔力増幅装置(ブースター)の試験体になってもらうことだった。』

そして、それに一番、最初に選ばれたのが・・・・。

「お呼びでしょうか?ワルギリア様。」

煉獄の七姉妹 長女 ルシファーだった。
当然ながら、本人は、うみねこセブンを倒せ!と、命令されている。

「来ましたね・・・。ルシファー。あなたにビッグチャンスを挙げましょう。」
「本当ですか!!」

ルシファーは大喜びするが、彼女は知らなかった・・・。
この後、どんな運命が来ることも・・・。
反対に、ワルギリアの方は悲しい眼をしていた・・・。
そのままの状態で、四角い箱を空間から、取り出す。
それをルシファーの前に出して言った。

「中を開けてみなさい。」

ルシファーは、言われるとその箱を開ける・・・。
箱の中に入っていたのは、1つの銃だった。
禍々しい色で・・。紅き焔が先端に灯っていて・・。
まるで、レッドが使用する銃の紅いバージョンだった・・。

「それを持って、うみねこセブンと闘いなさい。」
「うみねこセブンと、ですか?」
「えぇ。ただし・・・・。」
「ただし?」

ワルギリアは、哀しい眼をしていたが、それをこらえて、鬼の眼で言った。

「決闘と言うカタチで、一名と闘いなさい。それがこの銃を使う条件です。」
「け、決闘ですか!?」

ルシファーは、驚き、少し考えた後・・・。

「・・・。拒否させてください・・・。」

と、言った・・・。

「なぜですか!!あなたは、うみねこセブンの敵なのですよ!!」

ワルギリアは、当然、ルシファーの発言に対して激怒する。

「私は!!・・・。」

ルシファーは、言葉が詰ってしまった。

しかし、勇気を出してずっとワルギリアに言いたかった言葉をいった。

「うみねこレッドのことが大好きです!!だから、もう人を殺したくはありません・・。」
「なっ・・・。」

ワルギリアは、驚いてしまった・・・。
ルシファーが敵のうみねこセブンに恋をしてしまったのだった・・・・。

「用はそれだけですか?でしたら、私は、出ていかせていただきます。」
「そうですか・・。では、七姉妹とあの二人をどうなっても良いという事ですね・・。」
「!!」

ルシファーは、固まってしまい、咄嗟に七姉妹とあの二人の笑顔を思い浮かんでしまった・・。

「嫌ならば、その銃を持って闘いなさい。良いですね・・。」
「・・・。はい・・。分かりました・・・。」

それが苦渋の選択だった・・。




一方のうみねこセブン 本部では・・。

『バン、バン、バン。』

「さっきから・・。お兄ちゃん、何しているの?」
「あっ、緑寿!戦人はな、今、射撃訓練中なんだ・・。」
「しゃげきくんれん?」
「つまり、ファントムからみんなを守る為に、訓練をしているんだよ、緑寿ちゃん。」
「うー!みんなを守る!うー!」
「ちっ・・。やっぱり上手くいかないぜ・・・。」

俺が射撃訓練から帰ってくると、緑寿が俺に飛びついて来た。

「おかえり!お兄ちゃん。」
「おう!ただいま。緑寿。」

とびっきりの笑顔で緑寿は、俺を迎えてくれてた。さすがだぜ!

そしたら・・。

「おや?戦人、何しているんだ。」

クソ親父が訓練室に入ってきていた・・。

「げっ!?親父!何しているって・・。いつでも、ファントムと闘える為の準備運動だよ。」
「そっか・・。まっ、頑張ってくれよ・・。」
「・・・。」
「緑寿、パパと一緒に家に帰るとするか?」
「うん!」
「それじゃあまたな。戦人。」
「あぁ・・。緑寿、また、来て良いからな。」
「ありがと!お兄ちゃん!」

そう言うと、緑寿は、その場を去った・・。

「じゃ、オレも行くな。そうだ、戦人。お前に1つ、進言をしといてやろう。」
「別に要らないぜ。」
「まぁ・・。そう茶化すな、『一人で何もかも抱え込むなよ。』」
「当たり前な事を言うなよ・・。」
「それじゃあな。」

『ボソッ。』

クソ親父は、俺の胸ポケットにあるモノを瞬時に入れて、去って行った・・。




出動も今日は、ないと思って、本部を去ろうとしたその時だった・・。

『パターンレッド!ファントムを確認!』
「「「「!!」」」」」

電子音が来た・・。つまり、それは・・。アレが来た証拠だった・・。

「数は、何人ですか?」
「山羊が約10匹、それと怪人 ジャック兄妹、後、煉獄の七姉妹 長女ルシファーが居るわ・・。」
「場所は、どこなんだよ!」
「プリズムオブフューチャーに全員居るわ。うみねこセブン出動よ!」
「「「「了解!!」」」」
「おっと、戦人くんは、指定された場所へ行きなさい、長女ルシファーが貴方を待っているはずだから。」
「何でだろうな、とりあえず、分かったぜ、霧江さん。」
「闘う前にでも・・。決闘状だけは、読んでおきなさい。」

と、言われ、霧江さんから決闘状を受け取った俺だった・・。




その頃・・。プリズムオブフューチャーでは・・・。

「凍てつくせ!!!フリーズシャワー!!!!」

フロストの氷結魔法に、遊園地に居た人達が怯えていた・・・。

「お兄ちゃんの氷結魔法・・。さすがすぎだよ・・。」
「でも・・。こうしないと、ルシファーお姉ちゃんが、俺たちの前からいなくなるんだ!我慢しろよ!」
「うん。」
「山羊の皆さん!!!・・。みんなを追い出して!!!」

山羊さんは、遊園地に居た人達を出来る限り、追い払っていた・・。

「あっ!山羊が居るってことは・・。」

譲治が、山羊を見つけた後、即座に、ダッシュして、プリズムオブフューチャーに向かう途中の路地で会話をした。

「もうすぐ、目的地だ、変身するよ、行けるね。」
「「うん。」」

譲治達は、うみねこセブンに変身した後、ファントムが居る場所に全力疾走した。。



【アイキャッチ】




ルシファーが指定した場所は、意外にもクラシックセレナーデだった・・。
そこで、じっと・・。待ちながら、霧江さんから渡された、決闘状を読むことにした・・。
内容は・・。これだった・・・。

『右代宮戦人、いえ、うみねこレッド・・。

 私は、貴方に決闘を挑む事にしました。理由は、お互いがリーダー同士であること。そして・・。お互いに守るべき者達が居るでしょう?
 だから、どちらが、本当に強い信念を持っているか、決闘で決める事にしました。
 あくまで、これは・・。私が独断で決めたこと、それだけは・・。忘れないで下さい。では、クラシックセレナーデの中央にあるホテルの貴賓室で静かに待ちます。
 それでは・・。また。煉獄の七姉妹 ルシファーより。』

俺は、手紙をポケットに入れた後、静かに呟いた・・。

「守るべき者か・・・。」

少し考えた後、俺は、貴賓室へ向かうことにした・・・。

『貴賓室』

貴賓室に着くと、更に手紙が置いてあった・・。

『ここから先は・・。私を倒さない限り、帰ってくることは、できません。
 それでも行くのならば、この手紙を四角に二回折った後、傍にある、万年筆で、貴方の名前を記入してください。』

そう書かれてあったので・・。指示通りに、四角を二回折り、万年筆で自分の名前を書いた・・。

すると・・。

「な、なにが起こったんだ!!!」

いきなり、貴賓室がグネグネとなってしまい、次に見た時は・・・。

別の光景が広がっていた。

灰色の雲に包まれ、建物も1つものなく、今にも雨が降り出しそうな天気だった・・。
そんな場所に、ルシファーは、いた・・。
違ってたのは・・。右手に俺たちのコアとは、違うカタチの紅色のコアが付いてあったこと、そして・・。
左手に俺の武器とそっくりだった、銃が握ってあったこと、だった・・。

「来たわね。うみねこレッド・・。」
「・・・。」

俺は、慌てて、変身をした・・。

「あぁ、約束・・。通りに来たぜ。」
「そう・・。」

ルシファーが銃を俺の腹に照準を向ける、本気のルシファーの姿だった・・。

「剣は、どうしたんだよ?」
「今だけは、使わないことにしたの。」

そう言うと、ルシファーは、銃をゆっくりと、引き金を引いた。

「一発で、止めを刺すわ、覚悟しなさい。うみねこレッド!」
「ちっ!」

俺は、慌てて銃を取り出し、ルシファーに向ける。
狙いは、真正面だ。

「さすが、使い慣れているだけあるわね・・・。」
「お前にだって、守りたい者・・。いるだろ。俺にも、いるけどな・・・。」
「でも・・・。リーダーだから、甘くは言えない。って、わけね。」

そう言うと、ルシファーは、弾をゆっくりと込めた・・。

「貫け!!!幻想の弾!!!悪き現実の闇を撃ち払え!!!『シャイニングフレア!!』」

ルシファーが放った弾が俺を目がけて、やって来た・・。

「ちっ!」

ほんの数秒、かわすのが遅れてしまっただけで、顔に切り裂いたような傷が出来てしまった。

「どう?私の普段の傲慢を付け合わせた技は?」
「さすがだな。だが!俺も負ける訳には、いかないんだ!!!」

そう言った後、ルシファーは、二発目の弾の準備をし始めた。

「一発目は、狙いを外したけど、二回目は、貴方の腹を切り裂くから、そのつもりで。」
「ちくしょー!!!どうしたら・・・。」

俺は、じっくりと、アイツの攻撃を防ぐ方法を考えていた・・。

「蒼の幻想砕きが発動できるのは、一回だけ・・。どうしたら!!!」

『ピカン!』

すると、俺のコアが紅く光り出した・・。

「な、なんだ!?」
「!?・・。なにが起こるの?」

俺とルシファーは、驚いた・・・。

すると、俺の持っていた銃が光り出し・・・。

紅き銃へと、変わり、片翼の鷲の紋章も入っていた・・・。

「な、なんだよこれ!!!!」

思わず叫んでしまった・・。

「・・・。ベアトリーチェ様の為だ!覚悟しなさい!『シャイニングフレア!ランス!』

ルシファーの放つ弾が若干変化し、紅き焔が纏っていて、中に杭みたいな、槍が入っていた。

「こうなったら!!やるしかねぇな!!!」

俺は、その銃をルシファーに向けて撃つ!

「『蒼き幻想砕き(ブルーファントムブレイカー)!!!』行け!!!」

そう言って、蒼き銃を俺は放つ!!

「甘いわよ!!!この無能が!!!」
「!!!」

『グサッ。』

ルシファーの銃に当たってしまった。
あたった場所は、胸だった・・。

「ぐっ・・・。」
「さぁ、さぁ、どうするの?」

ルシファーの銃に、顔を向けられた・・。
チカラが出なくなっていて・・。敗北感に包まれそうだった・・。

でも・・。

『ここで諦めたら!!!俺は、なにもかも守れないんだ!!!緑寿も譲治の兄貴も朱志香も真里亞もそして・・。俺を大切にしてくれる人達を!!
 そして・・。アイツの笑顔も!!!』

すると・・。紅き銃がゆっくりと光り出し・・。

「なんなの・・。これは!!」

ルシファーも驚くほどの光景がそこにはあった・・。

「赤いシールド??」

銃は、いきなり・・。赤いシールドへカタチを変え、俺の前に立ち塞がった・・。

そして、手元には・・・。

俺の蒼き銃が戻っていた・・。

「もう一回・・。やるしかないな・・。」

ゆっくりと俺は、立ち上がり、ルシファーに銃を向ける、もう目の前に、あの赤いシールドは、なくなっていた・・。

「覚悟を決めないといけないみたいね・・。」

ルシファーも銃を構えて、一気に撃ちこむ準備をする・・。

なんとなくだが。親父の言いたい事、半分だけ分かった気がするぜ・・。だったら、俺のすべきことは1つだ・・。

黒き幻想を撃ちこむのが蒼き幻想砕き・・。だとしたら・・。

「『黒き幻想を払いし蒼き幻想の力よ!!俺にアイツの幻想を払う力を!!』」

いざという時は、チェス盤思考で考えないと意味が無い・・。

いつも俺が使うのが蒼き幻想砕き。敵も幻想持ちだが・・。幻想を払えば、俺たちを襲わないかもしれない・・。

蒼き銃がそれに反応して威力を高めていくのが俺にも分かる・・。弾は、一発のみ・・。
コアが蒼く染め上げ、ゆっくりと思いを強めていく・・。

その時だった・・。

『大丈夫・・。貴方ならば・・。きっと、守りたい者も守れるから・・。心配しなくて良いのよ・・。』

「えっ・・。」

一瞬だけど・・・。女性の声が聞こえた・・。それは、哀しすぎる声だった・・。

まるで、大切なモノを丸っきり失ったような声・・。だった・・。

「『最大出力でいくぜ・・。『蒼き幻想砕き(ブルーファントムブレイカー)!!!』」
「同じく!最大出力!『シャイニングフレア!!ランス!!!』

それを同時に撃ち、そして・・。

『ドカーン!!!』

小さな爆発音が響いた・・。

「「はぁはぁ・・。」」

お互いに息切れ状態だった・・。

「降参するか??」
「しないわよ!!降参するぐらいならば・・。」

ルシファーは、自分の持つ銃をこめかみに当てる・・。

自害するつもりか!?そうはさせねぇ!!!

「じゃあ、さようなら。右代宮戦人。いえ、うみねこレッド。」

『バン!』

そのまま撃って、ルシファーは、消えるはずだった・・。でも・・。

「蒼き銃よ!蒼き剣へ変え、全ての者を守りし力を!『ブルー!ブレード!!!』」

瞬時に銃から剣へとモードを変え。ルシファーの前に俺は立ち・・。

『ズバッ!』

と、ルシファーの銃を半分に切り裂いた・・。

「な、なにするのよ!!!」
「それは、こっちのセリフだ!!」

俺は、ルシファーの頬を叩こうとするが・・。寸前で止めた・・。

「なんで・・。叩かないのよ・・。」
「・・。クソ親父が昔、言ってたんだ・・。『叩く事は、己のココロを叩く事と同じだ。』って・・。」
「そうなの・・。で、どうするの・・。これから、私を捕らえるの?そうならば、私は、おとなしく、止めを刺しなさい・・。右代宮戦人。」

俺は、ゆっくりと下を向いた後、剣から銃に戻し・・。それをポケットに入れた。

「駄目だ!全然駄目だ!!!」
「なんでよ!!!」
「俺は、お前のリーダーとしての実力に惚れこんだんだ!!!」
「はぁ!?ふざけないでよ!!!ふざけるつもりならば・・。もう一回・・。」

『ズバン!!』

瞬時に銃を持ち、早撃ちで、ルシファーのコアを砕いた・・。

『スパン・・・。』

静かな音が鳴り響いた後・・。

ルシファーは、糸が切れたように、倒れた・・。

「ありがとう・・。戦人。」

と、言い残して。

『バタン』




闘いの暗雲は、終わりを告げるかのように、雨がザーザーと、降って来た・・。

雨に濡れながら・・。俺は、呟く・・。
ルシファーを受け止め、右手に、ルシファーのコアを抱きながら、座っていて、思った・・。

「こんなことがあって・・。良いのか・・。」

そう、思いながら・・。崩れゆく世界を見つめていた・・。




一方の現実世界も、雨が降っていた・・。

皆がファントムと闘っている間に俺は、変身を解いて、ある場所へ向かっていた・・。
ルシファーを背中に乗せて・・。

『GO田のマジカルレストラン』

「郷田さん!!居るか!!俺だ!戦人だ!!」

業務用のドアを叩き、開けると・・。

郷田さんが立っていた・・。

「おや?戦人様、どうしましたか?ズボ濡れ状態ですが・・。!!隣に居る少女は?」
「ごめん。郷田さん、詳しい事は後で話すから、この子を、預かってくれないか!!」
「分かりました。とりあえず、戦人様は、どちらへ・・。」
「・・。みんなの所へ行ってくるからな。その子を頼んだぜ。」
「かしこまりました。」

そう言うと、ルシファーを預け、俺は、また変身して、皆の所へ駆けつけた。




駆けつけると・・。戦闘は、終焉を告げ、俺たちは、本部へ帰還した・・。

背後に哀しい影が隠れている事も知らずに・・。

「お兄ちゃん・・・。」
「お嬢、干渉は、行けませんぜ。」
「分かってるよ・・。天草。」
「お嬢は、この幸せに過去に、嫉妬しているじゃ・・。」
「そんなことないわ・・。ただ・・。」
「ただ?」
「なんで、『過去は、こんなに幸せだけども、未来は・・。哀しい。』それだけよ。」
「そうですかい。じゃ、お嬢、俺達は、去りますか。」
「えぇ。そうね・・。」

『哀しき影は、苦しみを抱きつつ、去っていく。その顔には、涙の『な』の一文字も出さない。
 苦しみや嫉妬とは、別に無力な自分を憎む。
 あの日、あの時の懺悔の哀しみと変えたい過去。その現実を挟みながら・・。
 未来から来た影は、去っていく・・。今、居る現実の自分と過去の自分を憎みつつ。』


tips 別のカケラの後日談を手に入れました。


【エンディング】


《This story continues--Chapter 12.》

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